『POSレジの手数料』を比べるときは、レジアプリの月額利用料と、キャッシュレス決済の売上にかかる手数料を分けましょう。同じPOSでも決済サービスや支払方法によって費用が変わり、低い料率がすべての取引に適用されるとは限りません。
この記事は、主に日本国内の対面販売を行う小規模店舗向けです。STORESとSquareの公開料金を例に、ブランド別の取引額と入金条件から候補を絞ります。POS本体・機器・導入支援の総費用については、別に見積もりが必要です。
比較する金額と決済方法をそろえる
最初に直近の決済明細から、対面クレジットカード、電子マネー、QRコード、オンライン販売を分けます。店頭カードの料率を、予約時の事前決済やネットショップにそのまま当てはめないでください。年商と年間キャッシュレス決済額も別の数字です。
- POS利用料:売上の有無にかかわらず発生する固定費。
- 決済手数料:対象の取引額に料率を掛ける費用。支払方法・契約・事業規模で区分が変わります。
- 入金費用:振込方法、金額、回数によって発生する費用。
- 端末費用:購入か貸出か、解約時に返却するかを確認する費用。
比較用シートには、この4項目を別々に記入します。POSと決済の接続可否も確認し、金額を二度入力する運用が許容できるかを決めておきましょう。
STORESの対面手数料はブランドと適用条件で分かれる
以下は公式ヘルプの中小特別料率と通常料率です。通常の対面決済が対象で、医療等の特別な業種料率やオンライン決済は含めていません。適用可否は申込内容と加盟店審査で確認してください。
公式料金ページでは、年間キャッシュレス決済額3,000万円以上の事業者は、対面カードがフリー3.24%・スタンダード2.98%になると案内しています。3,000万円未満でも低料率の対象と即断せず、中小特別料率の事業者要件・審査結果を確認しましょう。STORESの適用条件は、国内の中小企業者に該当する会社・個人で、上場企業の持分法適用会社・連結子会社・フランチャイズ提携先ではなく、対象となる年間決済総額が3,000万円未満であることです。集計は店舗別ではなく事業者全体の1月1日〜12月31日で、対面キャッシュレス、STORES請求書決済、対面提供のサービス等のオンライン決済を含み、STORES ネットショップのオンライン決済は含みません。公式ヘルプでは、対面決済・予約・請求書決済はそれぞれ申請が必要と案内しています。既存契約には適用済みの例外があるため、管理画面の現在の料率と申請状況を確認してください。
スタンダードは年契約で月払い3,300円(税込)、年一括払い39,600円(税込)、月契約で月払い3,960円(税込)です。『月額3,300円』と『毎月解約できる契約』を同じ条件として比べないことが大切です。
Squareの2.5%もすべての支払いに一律ではない
Squareの公式料金ページは、年間キャッシュレス決済額3,000万円未満の事業者による主要カードブランドの対面決済を2.5%と案内しています。このほか公式ヘルプは、日本政府の中小企業の定義に該当し、上場企業や企業グループとの関連性がないこと等を条件として示しています。年間決済額だけで適用可否を決めないでください。それ以外は3.25%〜またはカスタム手数料の区分です。オンライン決済、カード情報の手入力、請求書には別の料率があるため、対面の数字と混ぜて計算しません。
今回の比較では、Squareの無料POSプランを対象とし、業種別の有料POS・予約機能の月額は含めていません。レストラン向け有料プランの税区分など、確認できていない費用を税込総額として足し込まないでください。Squareの機能解説も確認したうえで、料金は現在の公式表示と契約画面で照合しましょう。
決済比率を使うと月額プランの差を計算できる
次は中小特別料率が適用されるSTORESの架空の計算例です。月の対面決済がVisa/Mastercard60万円、その他カード20万円、電子マネー・QR20万円と仮定します。店舗の実績や節約効果を示すものではありません。
- フリー:60万円×2.48%+20万円×2.48%+20万円×3.24%=26,320円。
- スタンダード:60万円×1.98%+20万円×2.38%+20万円×3.24%=23,120円。
- 料率による差は3,200円。年契約の月額3,300円(税込)だけを加えると26,420円となり、この仮定ではフリーより100円高くなります。
この例は端末代、POSの追加機能、振込費用、手数料の端数処理などを省いた比較です。月契約なら固定費も変わります。単一ブランドの料率差だけで損益分岐を決めず、各区分の取引額を掛け合わせてから、必要な機能の価値を検討してください。
入金までの日数と振込手数料を比べる
これは通常の振込条件の比較です。保留・審査・返金等によって実際の入金が変わる場合があります。仕入れや家賃の支払日から逆算し、最短日程が毎回保証される前提で資金繰りを組まないようにしましょう。
契約前に確認したい項目
- 低料率の対象事業者か、年間キャッシュレス決済額の集計範囲は何か。
- 対面・オンライン・予約・請求書でどの料率が適用されるか。
- 利用中POSとの連携に対応し、必要な端末とOSがそろうか。
- 年契約・月契約、更新日、解約後の端末返却と残期間の扱い。
- 端末無償貸出の対象か。STORESは年契約・審査・貸出申請等の条件があり、プラン変更だけで発送されるとは限らない。
- 入金方法、操作担当者、休日を含む支払いへの備え。
STORESが向くのは、対面決済とレジ等を一緒に検討し、必要なプラン・貸出条件を確認できる店舗です。カード取引が少なく追加機能が不要なら、低料率だけを理由に年契約へ変更する必要はありません。
公式資料と比較の範囲
- STORES 決済の料率・入金・端末条件
- STORES プラン概要とブランド別料率
- STORES 契約期間とプラン料金
- STORES 中小特別料率の制度と申請
- STORES 低料率の適用条件と年間集計の範囲
- Square 料金と通常の入金条件
- Square 手数料の公式ヘルプ
情報確認日:2026年10月5日。キャンペーン・業種別優遇・税務処理はこの比較に含めていません。料金改定と個別契約が優先されます。


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